ドキソルビシン使用ddAC療法とジーラスタの体験談

乳がん

抗がん剤治療の中でも「AC療法」は、乳がん治療においてよく使われる方法のひとつです。
その中でも「ドキソルビシン(アドリアマイシン)」は、1番しんどい抗がん剤と言われるほどの強い吐き気が出やすい抗がん剤としても知られています。
今回は、私がAC療法を受けた際の副作用の体感や、ジーラスタのこと、そして髪の毛が抜けた時の正直な気持ちなど、リアルな体験をまとめました。

AC療法とは?乳がん治療に使われる代表的な抗がん剤

AC療法は、「ドキソルビシン(アドリアマイシン)」と「エンドキサン(シクロホスファミド)」を組み合わせた抗がん剤治療のことを指します。
乳がんの術後補助療法として使われることが多く、強力な薬剤のため副作用も出やすいですが、再発防止のために選択される治療です。

自宅で注射?ジーラスタを打つ機械が登場

AC療法では、白血球が減って免疫が下がるのを防ぐために「ジーラスタ」という薬を抗がん剤を打った2日後に打ちます。
以前は病院に行って注射を受ける必要がありましたが、最近では自動注射器をお腹に装着して自宅で薬を入れる方法も選べるようになっています。

タイマーで自動注入される便利さ

私が体験したのは、病院で機械を装着して帰り、自動的に28時間後に薬が注入されるという方法でした。
これにより通院の手間が省ける反面、機械を装着している間は濡らせない=お風呂に入れないという制限があります。
ですが、薬を打ち終わったあとは、お風呂に入ってもOKなので、そこまでストレスは感じませんでした。

ジーラスタ後の全身痛とだるさ

薬が注入された翌日から、全身が筋肉痛のように痛く、強いだるさを感じました。
「風邪のときのような節々の痛み」や「力が入らないような疲労感」があり、布団から出るのもつらい状態が数日続きました。

これはジーラスタの副作用としても知られており、白血球を増やす働きの反動で骨髄が刺激されることが原因のようです。
私は、抗がん剤の副作用よりも、ジーラスタを打った後の副作用の方がとてもつらかったです。

抗がん剤による脱毛|早く始まった私の場合

1週間で抜け始め、3日でツルツルに

抗がん剤治療では「2〜3週間後に脱毛が始まる」と言われていましたが、私の場合は1週間ちょっとで抜け始めました
そして、そこからたったの3日でツルツルの状態に

初めはショックでした。
急に変わってしまった自分の見た目に、自分でも戸惑ったし、子どもが私の姿を見て「怖い」と泣いてしまったのも正直つらかったです。

でも不思議と、「どうせ抜けるなら早く抜けてくれたほうがいい!」と思えるようになりました。
お風呂で洗っても洗っても抜けるので、お風呂で抜けるだけ抜いた後は、お掃除のコロコロを自分の頭にしてました(笑
そして1ヶ月もしないうちに、ツルツル頭の自分にちょっとずつ愛着がわいてきたんです。

ウィッグで楽しむ髪型の変化

脱毛はつらいことではあるけれど、逆にウィッグで髪型を楽しむという楽しみ方もできます。
私は、ロングヘア、ボブ、ショート、いろいろなカラーなど、たくさん試しました。

「この髪型、前からやってみたかったんだよね〜」と気分を変えることもできて、意外と前向きな時間にもなりました。

ちなみに、まつ毛や眉毛も抜け始めましたが、完全にはなくなりませんでした。

AC療法の副作用|強い吐き気は本当?実際の感覚

強い吐き気は「対策」で乗り切れた

ドキソルビシン(アドリアマイシン)は赤い抗がん剤として知られており、吐き気の副作用が強く出やすいと言われています。
私も治療前に不安な気持ちを先生に話したら、「マックスで吐き気止めを出してるので、多分大丈夫だと思います」と言われていました。
副作用の吐き気にとってもよく効く吐き気止めが出来たらしく、それを使ってからは、ほとんどの人が吐くことはなくなった!と聞いていました。
その吐き気止めを点滴で入れてから抗がん剤が投与されました。

結果として、気持ち悪さはあるものの吐くほどではなく全然耐えられる程度で収まりました。
頓服で出された吐き気止めもたくさんあったのも安心できました。

赤くなる尿や汗

ドキソルビシンは赤い液体のため、投与後すぐは尿が真っ赤になります。
これは事前にも説明がありましたが、初めて見るとさすがに驚きました。
私の場合は、徐々に赤色も薄くなっていき、2日程でもとに戻っていました。
汗についてはしんどくてずっと寝ていたので不明ですが、説明では「汗も赤くなることがある」とのことでした。

味覚の変化と口の中の不快感

抗がん剤の副作用として「味覚の変化」や「口の中がまずい」といった症状があります。
私の場合、AC療法を打っている途中から口の中が変な感じがして、水すら美味しくなくなりました。
その水のまずさが記憶から抜けず、味覚は戻っているのにも関わらず半年以上水が飲めなくなりました。

ただ「どの食べ物ならこの不快感を打ち消せるかな?」と考える余裕もあり、味の濃いものを色々試していました。
中華は比較的食べやすかったです。

倦怠感|手の震えや息切れ

AC療法の副作用は、単に「気持ち悪い」だけでなく、全身の倦怠感として現れることも多いです。
私の場合も、起き上がるのがしんどくてベッドに横になってばかり。
気づいたらそのまま寝ていることも多々ありました。

頭痛、ふらつき、目を開けているのもしんどくて、あいづちを打つだけの会話ですら息が上がるほど疲れてしまってました。

手が震える症状もあり、ご飯を食べる時には箸を持っているのが辛く、反対の手で支えながらやっとの思いでご飯を食べていました。
なので、ご飯を噛むだけでも疲れてしまっていました。

1週間経つと、少しずつ回復へ

AC療法の副作用は、1週間たつと楽になっていきました。
なので、7日目くらいには少しずつ体が軽くなり、話すのも楽になってきました。
ただ、治療の回数を重ねる毎に、副作用が出ている日にちも少しずつ長く体調が悪い日も多くなりました。

副作用が出るタイミングや種類には個人差がありますが、「こういう感じになる人もいるんだ」と誰かの参考になればと思います。

まとめ|AC療法はつらいけど、前向きに乗り越えられる

AC療法に使われるドキソルビシン(アドリアマイシン)は、副作用が強いことで知られていますが、
事前にしっかりと吐き気止めをすることで、ある程度吐き気は抑えられました

脱毛も、最初は戸惑いましたが、ツルツル頭にも愛着がわき、ウィッグでおしゃれを楽しむという気持ちに切り替えられたのは大きな収穫でした。

これからAC療法を受ける方、今まさに治療中の方の参考になればうれしいです。

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