娘の新しい一歩と、私の突然の告知
手術の日が近づくにつれ、私はどんどん、
この体のままで過ごせる日がもう少ないのかもしれないという不安に包まれていきました。
告知されたのは、9月20日。
その頃、私たちは大きな環境の変化の真っ只中。
娘本人が「英語の小学校に通いたい!」と言い出して、急遽インターナショナルスクールを受験。
無事合格し年長さんの8月末から新しい学校に通い始めたばかりだったんです。
インターの新学期は8月末スタート。
9月20日は、ちょうどプリスクールに通い始めて1カ月が経とうとしていたころ。
娘も「お友だちができて、みんなと遊びたい!」と言っていた矢先でした。
私も学校や環境に慣れるのに必死で、まさかこのタイミングで「乳がん」と告げられるとは、
夢にも思っていませんでした。
“今”したいこと
診断を受けたそのあと、検査の結果から
「なるべく早く手術をしたほうがいい」と医師に言われました。
私は、手術までの時間をなるべく短くできるように病院を探し、
10月20日には大きな病院の診察を受けることが決まりました。
検査や準備を経て、最終的に11月13日に入院、14日に手術が決定。
私は「手術前にやっておきたいことリスト」を心の中で作っていました。
娘が大好きだった遊園地にも何回も行き、
変わらない毎日を過ごしながらショッピングセンターにいったり、
遠出したり、旅行したり、近くの公園や川、温泉にも行き
とりあえずたくさん写真を撮りました。
幼い娘に伝えた「お母さんの病気」
ガンがわかったとき、娘には正直に話すことを決めました。
私の母もガンで他界していたこともあり、娘には以前から「ガン」という病気の話はしてました。
「おかあさん、ばぁばと同じで、病気になっちゃったの。ガンになっちゃったの。
でも、手術したらよくなるって!!
手術しないとダメだから入院しないといけない」と伝えると
娘は少し考えた後に「おかあさん、死ぬの?」と聞いてきました。
「死なないよ!死なないために手術をするよ」と伝えると、
「わかった」と言って、すぐ別の話をし始めました。
どこまで分かっていたのかは分かりません。
でも、いつもの娘の反応が私の気持ちを軽くしてくれました。
胸と向き合った日々
これまで、自分の胸をじっくり見たり、意識することなんて、正直ほとんどありませんでした。
でも、全摘の手術を決めてからは、毎日のように鏡の前に立ち、自分の胸を見て、触れていました。
「いままでありがとう」
そんな気持ちで、胸の写真もたくさん撮りました。
「記録」でもあり「お別れ」でした。
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