毎年受けていた乳がん検診
私の母もガンで他界していて、私は母と食の好みなども似ていたので、
「いつか自分もガンになるんじゃないかな…」と、
どこかで覚悟していた部分がありました。
それもあって、私は毎年、春に乳がん検診を受けるようにしていました。
(他のがんも毎年検診を受けています。)
でもその年だけは、子どもの学校の編入や手続きなどが忙しく、
春に検診を受けに行けなかったんです。
夏休みも終わり、ようやく落ち着いたので、
時間を見つけて検診に行ったのは9月のことでした。
乳腺のしこりに隠れていた“もうひとつのしこり”
実は、私の左胸にはもともと乳腺の塊があって、
「しこりがある」こと自体は知っていました。
だから今回も「変わってないなー」と軽く考えていたんです。
ところが、その“しこり”の下に乳がんができていたんです。
自分で触診していても、上にあったしこりのせいで、
奥に潜むガンにはまったく気づきませんでした。
マンモでは何も言われなかった
検査ではまずマンモグラフィを撮りました。
その時点では先生の表情にも特に変化はなく、
「画像を見る限りでは問題なさそうですね」と言われてホッとしたのを覚えています。
でも、次に行ったエコー検査でその気持ちが一変しました。
画面を見つめていた先生が突然真剣な表情になり、
「このしこり、生検に出してもいいですか?」と聞いてきたのです。
そのとき、先生がちょっと焦ってるように感じたので、
私はすぐに「これ、たぶんガンなんだろうな」と思いました
結果が出るまでの1週間は涙が止まらなかった
それからの1週間は、子どもがいない時間はほぼ泣いていたと思います。
気を抜くと勝手に涙があふれてきて、家でも外でも、夜でも昼でも、ずっと泣いていました。
本当につらい時間でした。
検査結果を聞いた日。涙のあとの“覚悟”
1週間後、病院に結果を聞きに行ったとき、私は不思議と落ち着いていました。
泣きすぎて気持ちが開き直っていたのかもしれません。
先生が「ガンでした」と言ったときも、「はい!」とうなずきました。
あまりにも淡々とした反応だったせいか、先生にも驚かれたほどでした。
でも、当時、私はシングルマザー。
ずっと落ち込んでいる時間なんてなかったんです。
「とにかく一番再発しない方法で、絶対に治す」
その覚悟だけを胸に、全摘することを決めました。
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